
こんにちは、愛知県テコンドー連盟 会長の辻です!
今回は組手が得意では無い子の道場での居場所について論じようと思います。
組手が華!と思っていた若造時代
「武道を習うなら、組手ができないといけない」
そんなイメージを持っている方もいるかもしれません。
相手と戦う。
試合に出る。
強い相手に勝つ。
もちろん、それも武道の大切な部分です。
実を言うと、昔の私も、
「武道は組手ができてこそ。試合で強い相手を負かすのが華」
くらいに思っていました。

でも、長く子どもたちを教える中で、その考えは少しずつ変わりました。
今回は、そのことを考えるきっかけになった一人の生徒の話です。
組手は怖い。でも、テコンドーは「生きがい」だった
今は高校生になった彼女ですが、もともと好戦的なタイプではありません。
組手も怖がります。
普段の練習では、見知った仲間が相手なので参加していますが、組手の試合には一度も出たことがありません。
小学6年生の頃、通っていた学校のクラスが荒れていた時期がありました。
心を痛めていたようで、道場に来ても元気がない。
私はその姿を見て、
「もしかして、テコンドーも嫌々やっているのかな」
と思っていました。
ところが、お母さんと話したときに聞いたのは、
「テコンドーは生きがいで、毎週楽しみにしています」
という言葉でした。
正直、驚きました。
組手を怖がることと、テコンドーが好きかどうかは、まったく別の話だったんです。

彼女が前に出る場所は、組手の試合ではなかった
その後も彼女は練習を続けました。
組手が急に好きになったわけではありません。
でも、型の大会には頑張って参加する。
演武会では、人前で型を披露する。
出張講座では、私のサポート役として参加者を手伝う。
そして以前より、自分の意見もしっかり言えるようになりました。
あるとき演武をお願いしたら、
「任せてください!」
と即答。
小学6年生の頃の姿を知っている私には、なかなか感慨深い一言でした。
組手の試合には出ていない。
それでも、彼女が力を発揮できる場所はどんどん増えています。

昔の私なら「武道なら組手だろ」と思っていた
今でこそこう書いていますが、昔の私なら、
「組手の試合より演武を頑張りたい」
「大会よりイベントのサポートをしたい」
そんな生徒を見たら、
「何を言っとるんだ。武道なら組手だろ」
くらいに思っていたかもしれません(笑)。
強くなる。
試合に出る。
強い相手に勝つ。
そこに大きな価値を感じていましたし、そんな考えで指導していた時期もあります。

今でも、強くなることは大事だと思っています。
技術を磨くことも、苦手なことに挑戦することも、試合で勝つことも大切です。
だから彼女も、普段の組手練習には参加しています。
ただ今は、
組手が苦手だからといって、その子の武道まで否定する必要はない
と思っています。
苦手が一つあるだけで、全部をやめなくてもいい
「組手が怖いから辞めます」
という子や、
「戦うのが好きじゃないから、この子は武道に向いていない」
と考える保護者の方もいると思います。
でも、テコンドーには組手以外にもいろいろあります。
型を頑張れる子がいる。
演武で力を発揮する子がいる。
誰かを支えるのが得意な子もいる。
大切なのは、苦手なことを全部避けることではなく、
苦手なものとも付き合いながら、自分の強みや役割を見つけること。
彼女にとって今は、組手の試合で勝つことより、
「演武を任される」
「出張講座で人を支える」
という役割の方が、自分の力を発揮できる場所なのだと思います。
それでいい。
むしろ、自分が何をできるのかを知り、そこで力を発揮することは、とても大切だと思っています。
「武道で強くする」だけではなくなった
昔の私は、
武道・テコンドーで人を強くしたい。
という気持ちが中心でした。
今も、その思いはあります。
身体も心も強くなってほしい。
できないことにも挑戦してほしい。
簡単に諦めない力も身につけてほしい。
ただ今は、そこにもう一つ加わりました。
武道やテコンドーという媒体を使って、その子が自分の強みや役割を見つけられる場所を作りたい。
組手で力を発揮する子がいる。
型で前に出る子がいる。
誰かを支えることで必要とされる子もいる。
その中で、
「自分にもできることがある」
「ここには自分の役割がある」
と思えること。
それも、武道を続ける意味の一つだと今は思っています。
そして、そんなことを教えてくれたのは、私が教えてきた子どもたちなのかもしれません。
名古屋市緑区で武道やテコンドーを探している方へ
「うちの子は怖がりだから武道は無理かな」
「組手が得意じゃないなら続けても意味がないのかな」
そう思っている方へ。
組手が怖くても、テコンドーはできます。
もちろん、できる範囲で苦手なことにも挑戦します。
でも、全部が得意である必要はありません。
まずはやってみて、
何を面白いと思うのか。
どこなら力を発揮できるのか。
それを一緒に探していけばいいと思っています。
テコンドー辻道場は、名古屋市緑区で子どもから大人まで練習しています。
体験は無料です。
強くなりたい子も。
型をやってみたい子も。
まだ自分の得意なものが分からない子も。
まずは一度、道場に来てみてください。
その子なりの「ここなら頑張れる」が見つかれば、そこから始めればいい。

